悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました(全八巻)/永瀬さらさ
あらすじ
聖剣の乙女の伝説が残る、エルメイア皇国。
公爵家の末娘であるアイリーンは、
――だが、しかし。
前世の記憶が中途半端なせいで、破滅フラグの回避方法が分からないっ!!
確実なのは、アイリーンの破滅フラグの原因が、ラスボスの魔王クロードであること。
ならば、アイリーンが魔王の愛を勝ち取れば、問題なし!!
かくして、一発逆転を目指し、悪役令嬢は魔王に求婚したり、魔物を助けたり、起業したり――ラスボス飼ったりしちゃいますっ?!
感想
なろうで流行りの悪役令嬢系の中では、特に好きなWeb小説の書籍化作品。
永瀬さらさ先生の作品は、現在なろうで連載中の「やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中」も面白いです!!
「悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました」(以下悪ラス)の最大の見どころは、主人公アイリーンのバイタリティーっ!!
だって、婚約破棄された当日の夜に、魔王に求婚するために魔王城に突撃しちゃったのよっ?!
アイリーンさん、元々勝気な性格なのが、ドSなお父さんにいじられまくり、折れない心とめげないたくましさを手に入れた模様。
でも、
アイリーンの家族のドートリシュ公爵家、父・ドS宰相だわ、母・元軍人だわ、末娘含めて有能だけど
ドSな父から課題を吹っ掛けられても、めそめそせずに、持ち前の行動力と生産した下僕たちの力で、なんとかしようとするアイリーンの姿勢は、好感が持てました。
アイリーンの下僕(男ばっか)たちも、個性的でキャラが良い!
アイリーンや魔王様に、特に振り回されがちな参謀役のアイザック好きです。
ただ、時に
どんな苦境でも折れないアイリーンの姿は、最終巻まで一貫していて、主人公らしいです。
女の子だけど、男前!!
でも、アイリーンは、魔王に対して
(親指を立てながら)
一方、破滅フラグの回避ため、アイリーンにターゲットにされた魔王・クロードは、エルメイア皇国の第一皇子にして、元婚約者の異母兄。
そして、魔王としての姿が竜で、
また、すごい美形でスペック高くて殺し台詞多いですが、皇子様かつ魔法で横着しているので、お世話係
従者のキースさん、えらい。
魔王様はヒーローなはずなのに、アイリーンに助けられることが多いので、ヒロインに見えたりしましたよ……。
(汗)
しかしながら、他の男の手に負えない、アイリーンの暴走をしっかり受け止めていらっしゃったり、何かとアイリーンを泣かせたがったりしているので、やっぱり彼は魔王ですね!
そして、魔王様の周りにいる魔物達は、悪魔っぽいベルゼビュートを筆頭に、アイリーンに言いくるめられる良い子です。
(笑顔)
カラスの魔物のアーモンドや、フェンリルのリボンちゃんなど、可愛い子ばかりでした。
世間知らずで、単純な子が多いようでしたが、人間に触れあうようになった彼らも、物語を通じて成長していく描写があり、そこも好きですよ。
魔王様スキスキダンスとか、純粋にクロードを
そんな可愛いアーモンド君を人質にとって魔王様を
悪ラス、なろうで定番のヒロインざまぁ! もあるのですが、それだけで終わらないところが魅力です。
アイリーンの婚約破棄のきっかけになった、乙ゲーヒロイン・リリアさん、一巻では存在感が完全にアイリーンに押し負けておりました。
しか~し、ざまぁされたリリアさん、二巻目以降は「プレーヤー」として
悪ラス、世界観の元になった乙女ゲームがシリーズ化しているのですが、シリーズの二・三作目のヒロインも、ざまぁの後に成長して活躍しているのが良い!!
悪役令嬢仲間のレイチェルさん(悪ラス二巻登場)とロクサネ様(悪ラス三巻登場)も好きです。
特にロクサネ様、同じく悪ラス三巻登場の聖王様とのもだもだした関係が萌えました。
乙女ゲームの悪役令嬢組もヒロイン組も、何だかんだで、最終的にみんなハッピーエンドであるのが後味良いですね!!
――攻略対象?
一部アイリーンの下僕になっていますが、……まあ、それなりに幸せでは???
剣も
追記2020/11/13
八巻&コミカライズ発売中!!