詞乃端のオススメ本感想書き殴り+α

オススメ本の感想を書き殴りたい+宣伝したいの精神で作ってみたブログ。気が向けば他の事も書く予定。

読書メーターに登録したオススメ本の感想まとめ(2020年秋)

Babel II 魔法大国からの断罪/古宮 九時

Babel II 魔法大国からの断罪 (電撃の新文芸)

異世界から迷い込んだ少女の旅路にて、明らかな異質に紛れ、通り過ぎていた謎が浮き彫りになる二巻!!

 

主人公であるしずくの武器は、折れない心とど根性、と思いました。

彼女の、たとえ非力であろうと自分を持ち続けて、手放さないところが好き。

雫は、ピンチもぶつかって跳ね返って、気合と機転で何とかセーフに滑り込む感じでドキドキです。

 

また、パワハラ上司(王様)とのやり取りは、ユーモラスで笑えました。

雫が王様にやられっぱなしじゃなくて、 自分なりにちくちくやり返しているのが良かったですよ。

 

そして、この物語は言葉の物語だと、随所ずいしょで印象付けられます。

乗り越えられない言葉の不自由さや、それによるやるせなさがあるからこそ、言葉を重ね分かり合う尊さや、人の意志の輝きが際立つ。

言葉に触れる一文一文が、どれも心に残ります。

 

丁寧に描かれていた伏線が、最後にぴたりとはまりつつも、ガツンときました。

 

12月に三巻が発売されるのが楽しみ!!!

 

 

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件3 /佐伯さん

 

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件3 (GA文庫)

お隣の天子様こと、まひるんが小悪魔化の三巻!!

 

普通に甘々だった前巻より砂糖が増量、でも、じれじれもだもだもマシマシですね。

だが、本当にそこが良い!!

(親指を立てながら満面の笑み)

あまね君のヘタレ具合は、まひるん、十分ぐいぐい押せ押せだけどもっと頑張って!!と、応援したくなるくらいでした。

(半笑い)

でも、無自覚で殺し文句をナチュラルに言ってのける彼は、間違いなく主人公だと思います。

(真顔)

自然体で女の子を大切にする周が素敵です。

周君のおかげで、まひるんの可愛いイラストがいっぱいでした。

 

また、周の周囲の変化に対する、まひるんの反応が本当に可愛い。

もう、周に傷を付けた奴は、まひるんと周が垂れ流す砂糖の塊に殴り倒されれば良いと思うよ。

 

デッド・エンド・リローデッド 2 ―不倶戴天のトゥーム・レイダー― /オギャ本バブ美

 

【電子版限定特典付き】デッド・エンド・リローデッド 2-不倶戴天のトゥーム・レイダー- (HJ文庫)

繰り返す【過去】を乗り越え辿り着いた【今】にて、新たな戦いが始まる二巻!!

 

かつての仲間や仇敵と、新たな登場人物達が加わり、様々な思惑が絡まり合うストーリーが熱いです。

契那けいなさんに、包容力だけではなく小悪魔感までプラスされ、本当にこの十一歳? と思ってしました。

(笑)

あと、老け顔の夕陽は戦闘員としては優秀でも、まだ成人してない若人わこうど――って言うか、小学生かお前っ?! とツッコミをいれたくなりましたね。

(半笑い)

 

混沌とした街での激しい攻防や、夕陽の過去や葬儀社を掘り下げたり、新たな謎が浮かび上がったりと、見どころが色々ありました。

新キャラ達が、それぞれ個性が強くて魅力的です。

 

三巻での戦いが楽しみです!

 

竜と祭礼3 ―神の諸形態― /筑紫一明

 

竜と祭礼3 ―神の諸形態― (GA文庫)

雪のように深々と降り積もる人々の想いと、ひっそりと歴史に埋もれた伝承が交差する三巻。

 

繰り返す季節は、しかし、同じ日々が戻る事なく、世界は確実に変化していく。

冬のかごの中で、緩やかに変動するものが琴線に触れてきます。

新キャラさんがなかなか愉快な方で、ともすれば静謐せいひつに沈むストーリーににぎやかな彩りを添えていました。

 

そして、そっと存在を主張する亡霊よりも、毒を薬と定義付け、自分ではない誰かに飲み干させる事に対する自覚のない、聖職者の『正しさ』に薄ら寒さを感じた。

また、押し付けられた思惑をひっくり返す、ユーイが得た強かさを、彼女の成長と言祝ことほぐには、どこか痛ましさがありました。

 

願わくは、雪解けの後に現れるものがむくろではなく、花々の芽吹きであるように。

 

異修羅III 絶息無声禍/珪素

 

異修羅III 絶息無声禍 (電撃の新文芸)

遂に勇者を決める戦いが始まる三巻!!

 

 新たに現れる修羅と、絡み合う思惑が熱く、あっちこっちでどんでん返しが繰り返される展開は先が読めなくて、もうページをめくっていくしかありません!!

 

 その一端が明らかにされた、未だ残り続ける"本物の魔王"の呪いとその謎に、ゾワッとしました。

そして、"本物の勇者"の手掛かりは、魔王のそれよりなお遠い。

 

最強と最強の戦いでは、諸々もろもろがぶつかり合い、その結末は、清々しさと苦さが混じり合う。

第二試合では、少女の様なルクノカの態度と対照的な、ハルゲントの叫びが切なかった。

 

 様々な登場人物と感情をごった煮にした感、本当に好きです!!

 

ドラキュラやきん!/和ヶ原 聡司

 

ドラキュラやきん! (電撃文庫)

現代の吸血鬼が働くのは、コンビニ夜勤?!

 

ドラキュラがコンビニの夜勤で頑張る、ゆるいほのぼの日常系かと思いきや、働く日常の他にもバトルや捜査の要素があって面白かった!!

 虎木の地に足が着いている感と、都会の闇の中で魑魅魍魎ちみもうりょう跋扈ばっこしている世界観とのギャップが魅力的。

 吸血鬼である主人公虎木の、現代日本への適応の工夫や、意外なドーピング等、しっかりとした設定の上にたつストーリーが良いと思います。

きっちりと世界観が作り込まれているので、物語に入り込みやすくてとても良い!

 

出来る女子になれないポンコツシスターや、何気に過激な大和撫子と、ヒロイン達も可愛いし頼りになります。

 

 虎木のルート分岐がどうなるのか、続きが楽しみな新作でした!!

 

魔女と猟犬 /カミツキレイニー

 

魔女と猟犬 (ガガガ文庫)

御伽話おとぎばなしと魔法が入り混じる世界で、猟犬は戦争の為に魔女を集める!!

 

アートな表紙に惹かれて購入し、御伽話の残酷さがき出しになった、しかし、童話の柔らかさを含むストーリーと世界観が刺さりました!

イラストも素敵です。

割と容赦の無いダークファンタジーの随所に、有名な御伽話のモチーフが散りばめられて、物語の展開にどう絡み合っていくのかワクワクしました!!

(親指を立てながら)

 

そして、犬が猟犬に変わる様が、鮮やかで秀逸と感じると同時に切ない。

単純なめでたしめでたしで終わらない、残酷な御伽話めいた雰囲気がこの作品の魅力だと思います。

また、血塗られた幕が降りたとしても、身分違いの恋物語を照らした夕焼けは、ひどく優しいものでした。

 

 次巻が楽しみな新シリーズです!!

 

セブンス 10 /三嶋与夢

 

セブンス 10 (ヒーロー文庫)

国盗りの資金調達のため、大富豪の娘を口説け?!

 

とにかく、らいえるサンのフィーバータイムが最高すぎる!!!

(笑)

フィーバー時、相変わらずのテンションの高さと自信満々具合にめっちゃ笑いました!

ライエル、普段も普段でポンコツなところがありますが、そこからのギャップでなおさらフィーバータイムが笑える!!

 

あと、セブンスでは、ご先祖様達の行いが、次の世代にきちんと繋がっているところが好きです。

今作では、ファインズとフレドリクスのエピソードが印象に残りました。

 

個性的なハーレムメンバーズが、可愛かったりドタバタしていたりするところも良い。

ハーレムズのやり取りに、五代目が怯えていたところも笑えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更新2021/3/26