アクタージュ act-age(既刊八巻)/原作マツキタツヤ・漫画宇佐崎しろ
あらすじ
女優を目指す女子高生・
無自覚に身に着けていた、自らの過去を追体験する演技法・「メゾット演技」を武器に、夜凪は、女優として成長していき――。
感想
最近押しのマンガ本!!
「アクタージュ act-age」(以下「アクタージュ」)女優を目指す女子高生・夜凪が主人公の漫画。
当初は、演技に没入しすぎて暴走したり、周囲から孤立して人間味が薄かったりした彼女が、演じる役や共演者との関わりを通して成長していく姿がツボ。
夜凪さん、なかなか複雑な家庭で、現在弟妹との三人暮らし。
彼女が体得している「メゾット演技」は、現実逃避の産物であり、役者としての得難い才能であると同時に、現実と芝居の境界が
そして、夜凪は初め、自らの過去を追体験する「メゾット演技」ゆえに、自分が体験したことしか演じられない。
そんな彼女が、黒川監督などからの助言を受けながら演技の幅を広げていくところが、「アクタージュ」の見どころの一つです。
夜凪さんは、一見クールっぽい天然さんですが、黒川監督とのやり取りは、年相応な元気さなのでその辺りも好きですね。
「アクタージュ」七巻での、学校生活の中で友達を作ったり、役者にならなかった自分について考えたりするエピソードも良い。
夜凪さんの私服の残念感も割とツボです。
服装的な女子力、若手のトップ女優に負けてるよ!!
また、主人公の夜凪だけではなく、「アクタージュ」に登場する人々は、それぞれに悩みを抱え、自分なりに答えを見つけていくのでそこもオススメしたいところです。
主人公の才能が際立つために、くっきりと浮かび上がった自らの非才に折れず、
天才肌のようでいて、たゆまぬ努力を続けてきた、
――「アクタージュ」三巻において彼女の内心が
夜凪との共演を経て、よき好敵手となった彼女も好きです!
それから、
「アクタージュ」は、夜凪が共演者たちと一緒に作品を作り上げていく過程が、とても魅力的に描かれていると思います。
役者にそれほど興味がなかった自分も楽しめている作品なので、知らない方にも読んでいただきたいです!!